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並河靖之七宝展 [美術館]

並河靖之七宝展

 並河靖之の没後90年に際して、
 並河靖之七宝展_明治七宝の誘惑、透明な黒の感性_が開催されました。


そもそも七宝とは?

 金・銀・銅・鉄・青銅などの”胎”に”釉薬”と呼ばれるガラス質の色の粉あるいは粒を焼成したもの。
特にリボン状の銀線を胎に施して、胎に区切りをつける七宝を有線七宝といいます。
有線七宝は無線七宝よりも、絵柄がはっきりと浮かび上がるのが特徴です。
有線七宝は銀線によってアウトラインがはっきりとしていますが、
一方で無線七宝は銀線を施さないため、輪郭がぼけて優しい印象になります。

有線七宝では並河靖之(Namikawa Yasuyuki)、
無線七宝では濤川惣助(Namikawa Sousuke)が有名。


有線七宝の制作手順
①銅板などで土台を作ります。この土台を"胎"といいます。

②胎に下地をつくります。
 裏には裏引き用の釉薬を裏側に盛り、乾燥したら表面用の釉薬を薄く盛り、
 電気炉で焼いて胎に焼き付けます。

③紙に書いた下絵を、カーボン紙を使って胎の表面に写し取ります。

④リボン状の銀線を、カーボン紙で描いた下絵に合わせて置いていきます。
 これを殖線といいます。

⑤銀線で区切った空間に適当な色の釉薬をさしていきます。

⑥800度程の電気炉で焼成します。

⑦荒いやすりから細かなやすりの順に表面を磨いてととのえます。

⑧蜜蝋を表面に塗ったら完成です。




 1 桜蝶図平皿(明治中期) 
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2 花文飾り壺
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 3 四季花鳥図花瓶(明治中期) 
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 4 菊御紋章藤文大花瓶 
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5 菊唐草文細首小花瓶
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 6 鳳凰草花図飾壺(中央)と草花図飾壺(左右)(明治中期) 
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日付 2017年2月4日(土)
場所 東京都庭園美術館(白金台)
時間 12時~13時30分頃

〈会場の雰囲気〉
 ・チケット売り場は特に並ぶことなくチケット購入ができた。
  ドレスコード割引き、今回は蝶のモチーフのものが対象だった。

 ・靖之の作品の中でも人気の高い中期の作品が本館に並び、
  新館は年代順に壺や香炉、名刺入れなどが展示されていた。

 ・また、靖之の弟子にあたる人の大皿が本館二階正面に展示してあったり、
  当時使っていた粉状の釉薬や、胎に殖線をして釉薬を焼き付けるまでの課程が
  実物と共に展示してあった。

 ・ビデオ上映は靖之の作品の簡単な解説と
  有線七宝の作り方を解説するものだった。

 ・会場全体は静かな雰囲気で、静かに作品を鑑賞していた。


〈見学者の様子〉
 ・主な鑑賞者は40代~60代と思われる男女。
  
 ・1人で来ている人や夫婦、60代の5~6人の女性グループなどがいた。
  特に男性は1人で鑑賞しに来ている人が多かった。

 ・男性は無料貸し出ししている単眼鏡で展示品の細部までじっくり見ていた。

 ・男:女=1:1

 ・他には学生らしき人もちらほらと見受けられた。

 ・あまり混雑していない。
  展示品のガラスケースに3~4人が囲んで見ているような感じ。


〈土産物コーナーの状況〉
 ・ポストカードや図録はよく手に取られている。

 ・購入に至る人は少ないようだった。
  (男性は購入に慎重?)

 ・企画展の土産物らしい土産物はあまりない。

 ・バレンタインデー企画ということで美術館限定のチョコレートが売られていた。
  チョコレートの柄は、美術館入り口正面にあるルネ・ラリックの
  ガラス装飾のモチーフになっている。 


〈この展示会で感じたこと〉
 ・ポスターにも使われている藤の柄をはじめ、靖之が好んだ蝶柄などの古典的な柄はもちろん、
 竜や鳳凰のモチーフや、トルコブルーに小菊と唐草の模様が入った大陸を感じさせる柄など、
 いろいろ楽しむことができました。
 晩年になると風景柄の香炉が多く展示されており、
 まるで立体的な風景画を見ているようでした。

 ・京都の並河靖之七宝記念館からの貸し出しがほとんどでしたが、
 中には海外の美術館からの貸し出しもあり、
 普段国内では見ることが叶わない作品を見られました。
 そういったところも企画展の良さであると思いました。

 ・「メディチ家の至宝展」の際には女性が圧倒的に多かったことに対し、
  今回は男性が多く見受けられました。
  有線七宝は確かに作り方を知っていなければ素晴らしさが伝わりにくい部分があるので、
  そういった意味で男性への受けが良かったのかもしれないと思いました。

 ・「メディチ家の至宝展」ではカメオのブローチの裏側が七宝のものが多く、
  それに注目する女性の方がたくさんいたので、
  今回の展示も女性に人気がでるのかなと思っていましたが、
  それについては微妙に違っているようでした。

 ・単眼鏡の無料貸し出しはとても良い試みだと思いました。
  一つ一つの作品をじっくり観察することができて、靖之の作品の繊細さがよく分かります。


〈背景〉
 ・会期    2017年1月14日(土)– 4月9日(日)

 ・会場    東京都庭園美術館(本館・新館)
         ※休館日 第2・第4水曜日(1/25、2/8、2/22、3/8、3/22)

 ・開館時間 10:00–18:00 (入館は閉館の30分前まで)
         3/24、3/25、3/26、4/1、4/2、4/7、4/8、4/9は夜間開館20:00まで
         (入館は19:30まで)

 ・主催    公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都庭園美術館、
         毎日新聞社

 ・後援    ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館
         ブリティッシュ・カウンシル

 ・協力    日本航空

 ・協賛    岡村印刷工業

 ・年間協賛 戸田建設



〈編集後記〉

 私自身、有線七宝で小さなブローチを作ったことがあるのですが、
これが本当に難しいです!
銀線を絵柄通りに立てられなかったり、焼成で焼きすぎてしまって銀線が溶けたり・・・
単純な絵柄なら良いのですが、多少大きいものや複雑な絵柄となると、
ある程度の経験値が必要です。

 並河靖之の美しい黒の色は単色ではなく、
様々な色の釉薬をブレンドすることで実現します。
また通常、釉薬は粒状のものを使いますが、靖之は粉状の釉薬を使っていました。
そうすることで、よりキメの細かく艶やかな色をだすことができています。

 そしてなにより素晴らしいのは、作品を作り上げる技術です。
靖之の工房ではすべて分業制で、それぞれの得意分野をもつ職人を抱えていました。
七宝は作品が大きくなればなるほど、焼成の際に失敗するリスクが高まる繊細なものです。
靖之は試行錯誤を重ね、作品の形、部分別の銀線の量、すべて計算し尽くして作品を作り上げています。
電気炉がない時代のことですから、釜の温度も当然一定ではなく、焼成は容易ではありません。
靖之の七宝はそうした研究の末にたどり着いたのだと思うと、感動的です。

 ぜひ一度、実物を見ていただきたいです!!



エルメスの手しごと展~アトリエがやってきた~ [美術館]

エルメスの手しごと展~アトリエがやってきた~


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1 会場前階段
☜今回の展示に合わせ、階段の柄を展示用にラッピングしてある。
  階段の踊り場で記念撮影の列ができている。

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2 磁器絵付職人ブースにて
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3 手袋職人ブースにて
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日付 2017年3月12日(日)
場所 表参道ヒルズ(原宿)
時間 17時40分頃~19時頃


〈会場の雰囲気〉
 ・会場入り口に行列ができていた。
  どんどん入場させるので5分程並んだら入ることができた。

 ・会場はあまり広くなく、会場の中にブースが設けられている。
  ブースには職人とその通訳がついていて、
  どんな流れで商品ができているのか、実演しながら説明してくれる。

 ・鞍職人、時計職人、シルクスクリーン製版職人、シルクスクリーンプリント職人、
  磁器絵付職人、縁かがり職人、ネクタイ縫製職人、手袋職人、皮革縫製職人(バッグ)
  のブースがあった。

 ・入り口入って右手には会場にはない職人の映像も流れていた。
  クリスタルの研磨、石留め、革のハンドルカバーなど。

 ・人でごったがえしていて、じっくり見ることはできなかった。


〈見学者の様子〉
 ・20代~40代の男女が多い。
  50代以上は見られなかった。

 ・ざっと見た印象
  20代 男:女=1:1
  30代 男:女=2:1
  40代 男:女=1:2
 
 ・20代は学生が多かった。
  30代はカップルや夫婦、一人で見ている男性が多かった。
  40代はお友達同士できている女性がいた。

 ・男性の方が質問をする人が多い。
  また体験のコーナーがあると積極的に参加している。

 ・女性はエルメスのスカーフを身に着けている人が多く見られた。


〈土産物コーナーの様子〉
 ・お土産のコーナーは設けられていなかった。

 ・記念撮影できるスペースがあった。

 ・今回の展示のオリジナルシールが無料で配られていた。

 ・受付のところで、銀座エルメスで行われる特別なワークショップへの応募ができる。
  (「エルメスの手しごと」展スペシャルウィンドウを手掛けた
イザベル・ドゥ・ボルシュグラーヴによるワークショップ)

 ・LINEのエルメスのトーク画面で「ホームワーク」と打ち込むと
  今回の展示に関する11個の問題に挑戦できる。
  回答が終わると特別な壁紙がもらえる。


〈この展示会で感じたこと〉
 ・エルメスの本物の職人によるデモンストレーションはとても新鮮だった。
  特にエルメスのスカーフは欲しくなった。

 ・無料で公開しているのがよい。
 
 ・今回の展示のポスターやロゴの雰囲気が、
  21_21DESIGN SIGHTの展示の雰囲気に似ていると思った。

 ・人でごった返していて、じっくり見られなかった事が残念だった。

 ・もう少し大きな会場を確保した方が良かったと思う。


〈背景〉
 ・会期  2017年3月9日(木)~19日(日)
     ※ 3月13日(月) 休み

 ・会場  表参道ヒルズ 本館B3F スペース オー

 ・時間  11:00~19:00 (最終入場18:30)

 ・主催  エルメスジャポン株式会社

 ・料金  無料



詳細は公式HPへ!! http://www.maisonhermes.jp/feature/421339/



〈編集後記〉

今回興味深かったのは、シルクスクリーン製版職人のブースでした。

デザイナーが描いたスカーフの図案を忠実に再現するために、実演の絵柄では
43枚ものシートを使ってプリントに必要なベースを描いていきます。
製作時間はだいたい6ヶ月、長いものでは1年近くもかかるそう。

ここ2、3年の間にデジタル化されペンタブが導入されましたが
かかる手間や時間はあまり変わらないんだとか。
拡大縮小機能をつかって細かいところまで絵をチェックできるのが、
一番良いところだそうです。

ここでできたベースはシルクスクリーンプリント職人の手によってプリントされ
次に縁かがり職人の手によってスカーフが完成します。

こんなに手間がかかったスカーフを身に着けることができたら
なんて贅沢なんだろうと思いました。

もののできる過程を知ることで、よりその素晴らしさが分かる
素敵な展示でした!


今月のピックアップ [ファッション情報]

東京では春一番が吹き、春の訪れを感じます。
今回はそんな春の装いにふさわしいジュエリーとニューアイテムのご紹介です!



HARMONY

PLASIRより、新しいピアスコレクションのご案内です。

せわしない日々を過ごす女性に向けて、「選んで」「着けて」「楽しんで」
今日の自分を演出する―――日常に調和をもたらす。
それが新シリーズ『HARMONY』です。

流行のフリンジ、縦揺れといった要素を取り込んだカジュアルスタイルは
遊び心を忘れないエレガンスな女性のために。
ぜひ一度お試し下さい。


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KIYOMI X GOLD

東京都伝統工芸士である【KIYOMI】の卓越した技術によって
生み出された鼈甲と、
イタリアの伝統に裏打ちされた
高度な技術】と【デザイン性】を兼ね備えたゴールドを
大胆に組み合わせることで生まれたスタイリッシュな新シリーズ。

従来の鼈甲のイメージを覆すジュエリーの誕生です。


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装いも気分も華やぐジュエリーの数々がそろいぶみ。
皆さんはどんなアイテムに惹かれましたか?

目新しいけれど定番としてずっと使っていただけるアイテムばかりです。
春にひとつ、お気に入りを取り入れましょう!!



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今月のファッション情報 2017SS [ファッション情報]

2017春夏カラー【ファッション情報


寒暖の変化が大きかった今年の冬もいよいよ終盤。
そろそろ次の季節の傾向もチェックしておかねば…
という訳で今月はファッション情報をお届けする。

緑を始めとした自然をイメージする色が多いのが2017のトレンドカラーの特徴だ。


インターカラー(国際流行色委員会)の選定に始まり、
パントーン社から発信されるその年の世界の流行色。
まず注目したいのは、パントーン社が発表した今年のトレンドカラー【緑】。

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加えて春夏のトレンドカラートップ10。

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primrose yellow (サクラソウ)、
pale dogwood (ハナミズキ)、
hazelnut …自然を想起させる、優しい色がそろう。

男女を問わず人気があるlapis blueは注目度が高く、これから一気にブレイクしそうな予感だ。




ランウェイでは、ワントーンで美しくまとめるスタイルに対して、
ライトカラー同士のコーディネートによる奇をてらった着こなしも面白い。

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春夏の定番といえば忘れてはいけないのが花柄
写実的かつ落ち着いた印象が多かったボタニカルから変化して、
咲き誇る花々で包み込むような、明るく瑞々しいムード。
季節を感じさせる満開のランウェイはまさに花園。

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まだまだ桜の蕾は固い季節だが、一足先の春をお届けした。それではまた。





〈編集後記〉
※本「新月譚 貫井徳郎著」についてのネタバレを含みます。

「新月譚」読了しました。
単行本で600ページ近かったにも関わらず、最初から最後まで一気に読んでしまいました。
この小説を書いたのが男性であることを度々忘れてしまいます。


元小説家、咲良怜花の元を訪れたのは、若い男性編集者。
咲良の小説のファンであった彼は、
彼女が人気絶頂の最中に筆を折った理由を聞くことに成功する。
それは誰にも語ったことの無い彼女の半生の物語だった。

21歳の咲良、本名後藤和子は転職先の若い社長、木之内と恋仲になる。
彼の浮気性に苦しめられるが、そのことを除けば素敵な恋人である彼を受け入れようと務める和子。
容姿に対する強い劣等感から、コンプレックスだった顔の大きな黒子を除去することで少し自信を取り戻す。しかし、木之内とのことを相談していた高校の友人、季子が裏切り木之内と結婚。
和子は荒れ、新しい人間に生まれ変わろうと顔を丸ごと整形し、
誰もが振り向く容姿を手に入れた・・・

顔を丸ごと変えてしまったために、整形前でも後でも自分を受け入れてくれた木之内は一層特別な存在になり、和子は執着を深めますが、
その内なる執着に対して和子がしばらく経ってから気づいたことが面白いです。
趣味で始めた小説が新人賞をとったことがきっかけで二人は再会しました。
「咲良怜花」のペンネームを考えたのは木之内ですが、
命名された時、和子は木之内のことを本当に諦められなくなったのでしょう。

しかし、和子でも怜花でも選んだ人は一緒でした。
容姿は勇気があれば変えられるけれども、心や性格はなかなか変えることができないようです。
彼女は彼によって苦しめられましたが、その苦しみ悲しみを糧に小説家として人気を博することになりました。
彼女にとって名声は彼の興味を引くものでしかありませんでしたが、
世間に名を残したことは怜花にとって大きな意味になったと思いたいです。


見た目が変われば当然似合う服も変わってくるので、
和子は今まで来たことのなかった大胆な服も楽しんで着こなしていました。

ただ、ファッションを楽しむキーとなるのはコーディネイトです。
流行をおさえつつ上手に着回して、自分に似合うものを見つけていきたいですね。




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今年の世界十大リスク予想、2017 [ニュース]

今年の世界十大リスク予想、2017


政治リスクの調査会社ユーラシアグループが発表した今年の十大リスクは、
 1)独立したアメリカ
 2)中国の激しい対応
 3)力を失ったメルケル
 4)インドなどで構造改革進展なし
 5)テクノロジーと中東
 6)中央銀行の政治化
 7)ホワイトハウス対シリコンバレー
 8)トルコ
 9)北朝鮮
10)南アフリカ
であった。


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アメリカが同盟国や国際機関、通商条約から距離置くリスクがくすぶる。
ユーラシアグループの代表イアン・ブレマーは、アメリカの指導力低下でリーダー不在となる世界を”Gゼロ”と名付け、危険性を指摘してきた。
トランプ氏がアメリカ大統領に選ばれたことで
Gゼロの世界がそこまできていると改めて警鐘を鳴らしている。

2位の中国は、秋の党大会を経て習近平政権が2期目に入る。
最高指導者が大幅に入れ替わる予定で、
改革開放以降で最も複雑なイベントになるだろうと予想される。
習氏は、中国の利益に対する外からの挑戦に対し敏感になり、
これまで以上に外交問題について強硬に対応すると考えられている。

3位には、メルケルドイツ首相が力を失ったヨーロッパである。
難民問題の悪化、フランスの大統領選挙での国民戦線のルペン候補の動向、
全く先の見えなくなってきたギリシャ問題、イタリアの銀行問題、トルコの扱い方など、
今年のヨーロッパはには問題が山積みである。


大きく世界が変わろうとしている今、世界の動きに注意して下さい。





〈編集後記〉
※本「天使と悪魔 ダン・ブラウン著」「インフェルノ ダン・ブラウン著」についてのネタバレを含みます。


「天使と悪魔」 読了しました。
専門的な内容も多く出てきますが、話の構成はシンプルでわかりやすいので、
短い時間でもさくさく読み進めることができました。
単行本は上中下巻に分かれていて、かさばらないので、持ち運びやすかったです。

イルミナティを名乗る組織が、セルンから多量の”反物質”を盗み出した。
1人の科学者が惨殺されており、その胸にはイルミナティの焼き印が押されていたのだ。
”反物質”は1ミリグラムでも膨大なエネルギーを生み出す物質で、
その爆発の様子はまさにビッグバンの再現・・・もし地上で爆発を起こしたら・・・
特殊な装置のバッテリーが尽きるのは、持ち出しから24時間。
大学教授ロバート・ラングドンとセルンの科学者ヴィットリアは、
”反物質”を取り戻すべくヴァチカンへ向かう。
最後にわかる衝撃の事実とは。

見所のひとつは、実在する美しい建築や美術品の数々ですが、
「インフェルノ」では情景描写が細かであるので疾走感があり、
一方で「天使と悪魔」は1カ所をじっくり描写することで、
敵の本拠地に近づいているという緊迫感が強かったように思います。

また、この小説には対立する言葉が多く出てきます。
”神と科学” ”ヴァチカンとイルミナティ” ”物質と反物質”
そして ”天使と悪魔” など・・・
「科学こそ新しい神」という主張と「科学の中に神の姿が見えないのか」という主張。

物事に二面性があるのは当然ですが、この小説を読むと、
どちらが正しいか正しくないかというよりも、
どちらが正しいと感じるかが大事なのだと思いました。
あるいは、相反するものの中にも共通することはあるのかもしれません。


今年も世界でたくさんの出来事が起こる、怒濤の年になりそうですが、
よく見極め、判断をしていきたいものです。


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ダリ展 [美術館]

ダリ展

 日本では過去最大規模となる
 ダリ展が開催された。

 詳細は公式ホームページへ http://salvador-dali.jp/


 1 オーケストラの皮を持った3人の若いシュルレアリストの女たち   
    (サルバドール・ダリ 1936年)   
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 2 見えない人物たちのいるシュルレアリスム的構成
    (サルバドール・ダリ 1936年) 
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 3 奇妙なものたち (サルバドール・ダリ 1935年頃)
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 4 ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌 (サルバドール・ダリ 1945年)
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 5 素早く動いている静物(サルバドール・ダリ 1956年頃)
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 日付 2016年11月12日(土)
 場所 国立新美術館 (六本木)
 時間 10時~11時30分頃

〈会場の雰囲気〉
 ・会場入って正面に「DARI展」の文字が黒の壁に映し出されている。
  年代ごと8つのチャプターに分かれている。

 ・展示のほとんど(書籍除く)がダリの作品。

 ・通路は広く取られているが、
  作品が小さいもの(特に音声ガイド付きの絵画)の前はいっそう混雑している。

 ・また、映像前の通路は人の流れが悪い
 (1回の上映が長い、映像スペースが狭い)。
 
 ・前半はとても混雑しているが、後半になるにつれだんだん人の流れがスムーズになる。

 ・朝早くから多くの人の来場があった。


〈見学者の様子〉
 ・男:女=3:7。

 ・多くは20代~60代の男女。
  カップル、夫婦、女性グループ(40代~60代に多い)
  
 ・女性は友達同士、夫婦で来ている人が多い
  子供連れはいない。

 ・解説をじっくり読む人が多い。

 ・音声ガイドは男女ともに利用している。



〈土産物コーナーの状況〉 
 ・ポストカードは、入荷待ちの商品が発生するなど、非常に人気が高い。
  一人あたりの購入枚数は3~5枚。

 ・図録がよく手に取られていたし、売れていた。

 ・Tシャツ、トートバッグのバリエーション展開が豊富。
  デザインも良い。

 ・ジグソーパズルなども展開。大小3種類ずつほど。

 ・お菓子の展開は多くはない。
  (クッキー、チョコレートなど)


〈この展示会で感じたこと〉
 ・開館直後から多くの人で賑わっており
  ダリの人気と、この展示への期待度の高さがうかがえた。

 ・シュールレアリスムという表現はとても面白い。
  普段の生活では触れることのない表現なので、刺激になる。

 ・パッと見たときのビジュアルや色彩が面白いので
  深く考えなくても楽しむ事ができる。
  一方で、「この作品はどういう事を考えて描かれたものなのだろうか」
  と、背景を知りたくなるような魅力がある。

 ・時代の流れを素直に受け止め、表現に活かす柔軟さがダリにはあったように思う。

 ・ポストカードの色彩が大きくいじられていて
  印象が大きく違っている物があった。
  やはり生で実物を見た方が良いと感じた。


〈背景〉
 ・ 会期   2016年9月14日(水)~12月12日(月)
         休館日 毎週火曜日

 ・時間   午前10時~午後6時 毎週金曜日 、
        11/19(土)、11/26(土)、12/3(土)、12/10(土) は午後8時まで
        ※ただし、10月21日(金)、10月22日(土)は午後10時まで
        (入場は閉館の30分前まで)

 ・会場   国立新美術館 企画展示室1E

 ・主催   国立新美術館
        ガラ=サルバドール・ダリ財団
        サルバドール・ダリ美術館
        国立ソフィア王妃芸術センター
        読売新聞社
        日本テレビ放送網
        BS日テレ

 ・共催   ぴあ、WOWOW

 ・後援   スペイン大使館、TOKYO FM

 ・協力   日本貨物航空 日本航空

 ・特別協賛 キヤノン

 ・協賛   花王、損保ジャパン日本興亜、大日本印刷
        大和ハウス工業、トヨタ自動車
         みずほ銀行、三井物産



〈編集後記〉

※本「楽園のカンヴァス 原田マハ著」についてのネタバレを含みます。

楽園のカンヴァス読了しました。
「もっと読んでいたかった、続きが気になる・・・」
アンリ・ルソーが描いたとされる絵画の真贋を見極めるために呼び寄せられた二人の専門家は、
自分の置かれた状況と絵画との間で揺れ動いていく。

真贋を見極めるキーとなる物語の中には、
ルソーと絵のモデルとなったヤドヴィガ、ピカソなどが登場し、
読み進める度に私自身もその世界へのめり込んでいくようであった。
真贋を見極める際にはティム・ブラウンの視点で描かれているが、
ぜひ女性主人公の織絵視点でも読んでみたい。

この本の中で一番心に残った織絵の言葉
「この絵には熱意がある、それだけです」
アンリ・ルソーについて数々の論文を出している織絵が、
真贋の講評の際言った台詞ですが、
講評の放棄とも取れるこのシンプルな言葉を
どんな気持ちで言ったのでしょうか。

私は美術展で絵を見る際、
あまり難しいことは考えず
パッと見た時の印象で鑑賞することが多いです。
せいぜい少しの世界史の知識と、作品の解説を読んで作品に思いを巡らせるくらい。
しかしこのブログで美術レポートを上げるようになってから、
美術展全体を客観的に比較できるようになるにつれ、
知識をもう少し増やして、
絵画に対する理解を深めたいと思うようになってきました。

織絵ほどの知識はないにしても、
近い景色を見られたら素敵ですね。


ゴッホとゴーギャン展 [美術館]

ゴッホとゴーギャン展
 

美術館の良いところは、寒い冬でも暖かい場所で芸術に触れられるところだと思います。

 今回はゴッホとゴーギャン展に行って来ました。
 奇跡の出会いを果たした二人。
 互いへもたらした影響とは・・・

 
 1 収穫(フィンセント・ファン・ゴッホ 1888年6月)  
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 2 タマネギの皿のある静物画(フィンセント・ファン・ゴッホ 1899年1月初め) 29474773_59206.jpg



 3 ジョゼフ・ルーランの肖像(フィンセント・ファン・ゴッホ 1889年2~3月) 201112_Postman-G.jpg



 4 ブルターニュの少年の水浴(ポール・ゴーギャン 1886年7-8月初め) gauguin_jeunesbrretonsaubain-web.jpg



 5 アリスカンの並木路(ポール・ゴーギャン 1888年10月末) gauguin.png




 6 肘掛け椅子のひまわり(ポール・ゴーギャン 1901年)
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日付 2016年11月13日(日)
場所 東京都美術館 (上野)
時間 13時~14時30分頃


〈会場の雰囲気〉

 ・オレンジがかった照明で、暗め。

 ・5つの章に分かれている。
  それぞれが近代画家として活躍する1章
  仲間から刺激を受け、ゴッホが急速にタッチを変える2章
  ゴッホとゴーギャンの共同生活が実り、お互いへの影響が窺うことができる3章
  共同生活後の4章
  ゴーギャンが晩年タヒチに移り住み、絵を描く5章

  ・展示の最後は、ゴーギャンの”ひまわり”の絵。
  ひまわりは、ゴッホがゴーギャンをアルルの「黄色い家」に迎えた際に
  飾られていたものと同じモチーフである。

 ・映像の展示もあったが、映像のスペースが広く取られていて
  1回3分程度の上映だったので人の流れはスムーズだった。

 ・展示の前半は混雑しているが、3章以降は人が均一に流れていたと思う。
  フロア移動があると人が流れやすいのかもしれない。
  音声ガイドがついた絵画の前は、どうしてもつまり気味になる。


〈見学者の様子〉

 ・多くは20代~60代の男女。
  大学生、50代の女性グループ、子供連れの夫婦と祖父母が目立つ。

 ・男:女=3:7。

 ・一人で来ている人は、いなかった。

 ・50代~60代の女性は特に、途中の椅子で休憩する姿が多く見られる。

 ・がやがやとしゃべり声も目立つ。
  リラックスした様子で鑑賞している。


〈土産物コーナーの状況〉

 ・ポストカードは、一人あたりの購入枚数は1~3枚。

 ・図録はよく手に取られていた。

 ・滞在時間は5分程度。

 ・買うのは女性、子供。

 ・クッキーなどのお菓子はあまり売れていなかった


〈この展示会で感じたこと〉

 ・それぞれの章において、
  いろいろな画家から影響を受けたゴッホの画風は大きく変わっている。
  特に印象派からの影響が大きい。
  ゴッホの表現の探求が窺える。

 ・一方で、ゴーギャンの想像で描くような画風を見て、
  より現実的なモチーフを好んだ面があったことが
  作品を見ていてわかり、面白かった。

 ・ゴーギャンは共同生活中の作品においてゴッホの影響はあまり見られないが、
  4章~5章にかけてのゴッホの影響は大きい。
  象徴主義の側面が濃く出ている。

 ・展示の最後の作品の”ひまわり”には、
  ゴッホを偲ぶ気持ちがあったのだろうか。

 ・作品をみて純粋に楽しむこともできるし、
  人物の背景に焦点をあてて楽しむこともできる。
  また、若い世代から年配の世代まで幅広く集めることができた展示だと感じた。



〈背景〉

 ・会場   東京都美術館 企画展示室

 ・会期   2016年10月8日(土)~12月18日(日)
        開室時間9:30~17:30
        (金曜日、10月22日(土)、11月2日(水)、11月3日(木)、
        11月5日(土)は20:00まで)
       
        ※入室は閉室の30分前まで休室日月曜日、10月11日(火)
        ※ただし10月10日(月・祝)は開室

 ・主催   東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、
        東京新聞、TBS

 ・後援   オランダ王国大使館、TBSラジオ、BS-TBS

 ・協賛   三井住友銀行、日本写真印刷、三井物産、
        損保ジャパン日本興亜

  ・協力   エールフランス航空/KLMオランダ航空、
        日本航空、オランダ政府観光局


  詳細は公式HPへ ↓
  http://www.g-g2016.com/

今月のピックアップ [ファッション情報]

今回はサンライズインターナショナルが取り扱う
ジュエリーを数点ですが紹介します。


1. RUBY & DIAMOND

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草木の奥深く、魅惑的な赤が人を誘う・・・
ルビーは情熱的でエネルギッシュな印象を与える宝石。 
秋ならボルドーやマスタードカラーとの相性が抜群で、
特に同じ色でトーンを変えた組み合わせは、人よりも一歩進んだコーディネイト。
冬なら今期はやりのベルベットやファーのコートはいかがですか?
袖から覗く指先の赤が華を添えます。



2. DIAMOND

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落ち葉に咲くダイヤモンド・・・ 
ただネックレスを身につけただけでは、少し味気ない。
胸元の開いたワンピースにストールを一重に巻き
交差した所にブローチをあしらって。
ブローチとストールの下から少し覗くネックレスで、気品ある装いに。
さて、指・耳はどうやって演出しましょう?



3. Rose Cut DIAMOND

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甘やかなローズカットの輝きに触れて・・・
ブリリアントカットに比べ、柔らかな雰囲気を纏うローズカットは
質の良いダイヤだからこそ成り立ちます。
ニットのタートルネックの上に着けて、リラックスした印象に。
リングと組み合わせるネイルは、
ヌーディーピンクも好いけれど、ネイビーでもキリッと引き締まります。



4. AMBER WATCH

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色とりどりに輝く琥珀 ずっと触れていたい・・・
癒やし効果があると言われる琥珀。
着け心地軽くさらりとしていて、カラーバリエーションも豊富です。
時計という役割に縛られず、ブレスレット感覚で着けられることから、
オールシーズン楽しめるファッションアイテムとなっています。
文字盤の周りにあしらわれた、鼈甲がいいカンジ。




寒い季節もジュエリーを身に着けて
外へ積極的に出かけたいですね。

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ファッション情報 2016年秋の注目 [ファッション情報]

今月はファッション情報をお届けする。



いよいよ秋シーズンを迎え、
ブティックや百貨店は流行色の
ボルドーとマスタードカラーを中心とした秋物がずらりと並んでいる。

そして今年のファッションのキーワードとして見逃せないのが
「スポンテニアス(自発的な)」
旧来のルールに囚われず、自由なコーディネートを楽しむということ。

SNSを始めとして、
ボーダーレスな世界に向けて自分自身のファッションを発信するという潮流をまさに表しているこの言葉が、業界を動かすキーワードとして浮上した。


さて、そんな2016年の秋冬ファッションについて、
今回取り上げるのは
「オーバーシルエット」について。

身体のラインが見えないファッションの傾向は、近年徐々に浸透してきている。

例えば今年の春夏は「ガウチョ」「スカーチョ」が大流行。
こちらは使い勝手のよさと体型カバーを武器に、
幅広い年代に浸透した。
また、トップスもゆったりとしたフォルムやフレア袖が主流となった。

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では世界のランウェイを見てみよう。

彼女たちが着こなす大胆なファッションは、私たちに新鮮な驚きを与えてくれる。
オーバーシルエットの流行は今までいわれてきた着こなし術からすれば型破りだが、
だからこそ斬新でエネルギッシュだ。

あえてのビッグサイズをまとい、
コートを肩から落とすことで
従来のファッションでは見られなかったシルエットが生まれた。

下向きにずるりと落ちるジャケットの中から見せる女性らしさも多彩になる。
また、それ一枚でも完成しそうなワンピースサイズに更に加えるレイヤードも多く見られ、
とても挑戦的だ。
全身のラインをぼかし、たっぷりの袖で指先まで隠すことで見えないことが面白いとすら感じる。



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アンバランスさを楽しめと言わんばかりの大胆さ。
時にユーモアを感じさせるバランス感へのアプローチは見る人を飽きさせない。

私たちの身近にあるファッションは、

ウエストラインを軸にして、
上半身と下半身のバランスを考えて・・・

というように、基本の枠の中で無難にまとめてるものが主だった。


けれど、最近の流行はそんな型にはまった形から抜け出して、
もっと自由に楽しもう、遊ぼうと
言っているようだ。

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ポンピドゥー・センター傑作展 [美術館]

 20世紀の巨匠の作品が東京都美術館に集った。


1 ミューズ(パブロ・ピカソ 1935年)
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2 大きな赤い室内(アンリ・マティス 1948年) 
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3 室内(ベルナール・ビュフェ 1950年) 
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4 リクライニングチェア(ジャン・プルーヴェ 1924年) 
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5 ピンクの交響曲(アンリ・ヴァランシ 1946年)
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6 楽園の樹(セラフィーヌ・ルイ 1929年頃)
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7 会場内

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 詳細は公式HPへ。
  http://www.pompi.jp/point/index.html


日付 2016年8月28日(日)
場所 東京都美術館 (上野)
時間 11時30~12時40分頃

〈会場の雰囲気〉
 ・1906年~1977年にかけて作られた絵画・写真・映像などを
  一年一作家一作品ずつ展示している。 
  「作品・作品や人物についての解説、人物の写真と名言」
  が繰り返されるという展示方法。

 ・フロアが3つに分かれている。
  LBF 1906年~1934年 赤い壁紙
  1F  1936年~1959年 青・水色の壁紙
  階段状の壁
  2F  1960年~1977年 白い壁紙
  丸い空間

 ・計71点の展示。

 ・オレンジの照明。
  LBFは暗かった。(作品の劣化を防ぐため?)

 ・作品が大きく、通路も広めにとってあるので、
  混雑は感じられなかった。
  ただ、解説が小さくて読みづらかった。


〈見学者の様子〉
 ・多くは20代後半~50代の男女。
  70代女性、子供連れの女性グループ・家族が数組。

 ・男:女=4:6。

 ・来ている男性のうち、半分くらいは一人で来ていた。
  (20代後半~40代男性)

 ・50代・60代女性は服装に気を遣っている人が多かった。
  (帽子を被っている、ストールを巻いている、小物にポイントを置く)

 ・人は一定のペースで流れる。
   ただし、映像作品の前は多少滞る。


〈土産物コーナーの状況〉
 ・ポストカードは、展示品のほぼすべてが揃っている。
 一人あたりの購入枚数は1~3枚。

 ・図録や、四角のマグネットがよく手に取られていた。

 ・Tシャツ、トートバッグが販売されている。
  また、デッサン用鉛筆一式・パステル一式が売られている。
  (ケースに絵が印刷されている。展開はそれぞれ1パターン)

 ・アクセサリー・ストールなどの小物の展開はなし。

 ・買うのは女性、子供。


〈この展示会で感じたこと〉
 ・展示が淡々と繰り返されるので、
  作家一人一人の作品、主張や思考を比較しやすかった。
  比較する中で作品の共通点・相違点を見つけるのも面白いと思った。

 ・また、20世紀という混沌とした時代背景がよく感じられた。

 ・作品のが尻すぼみにならず、常に一定のボリュームだった。
  一人の作家だと盛り上がったり下がったりと波があるが、
  このような展示も良いと思った。

 ・この時代の絵は暗い色調のイメージがあったので、
  「ピンクの交響曲」などの鮮やかな色使いは新鮮に感じた。

 ・2Fの作品は、素材に変化が出てきて面白い。
  油彩、キャンバス、モノクロ写真だったものが、
  塗料や合板、シルバープリントなどを取り入れるなど。


〈背景〉
 ・会期  2016年6月11日(土) ─ 2016年9月22日(木・祝)

 ・会場  東京都美術館
        休室日月曜日、7月19日[火]
       ※ただし7月18日[月・祝]、9月19日[月・祝]は開室
 
 ・主催  東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、
       ポンピドゥー・センター、朝日新聞社、TBS

 ・後援  在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、TBSラジオ

 ・協賛  JR東日本、大日本印刷、大和ハウス工業、東レ、三井物産

 ・協力  集英社、日本航空、日本貨物航空

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