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今月のピックアップ 【Munsteiner】 [ファッション情報]

今月のピックアップ 【Munsteiner】


今回ご紹介するのは・・・
世界が驚愕した芸術的なカッティングをもつ
“ムンシュタイナー”です!!!

ドイツの卓越した研磨技術のマイスターを超える
“クンストラー”の称号を得た
ベルント・ムンシュタイナー氏が開発した芸術的カッティングです。
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コンセプトは
大自然の中で育まれた宝石の持つ輝きと美しさを
最大限に引き出す“石と対話していく”
宝石の表面にはあまりカットを施さず裏面に大胆なカットを(エグリ・キザミ)
施すことで鏡面効果を生み出します。
裏から見ると一見して非常にシンプルですが、
表から見るとそれはそれは美しい表情をみせます。
光の屈折を計算したうえで石の持つ特徴を考慮しながらカットしていくので
卓越した技術とセンスが必要です。

カット前のアクアマリン小.jpg
カット前のアクアマリン

ルース画像.jpg
カット後のルース

アトリエ仕事風景小.jpg
ムンシュタイナー工房仕事風景

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ベルント・ムンシュタイナー氏


同じ作品は基本的には作られません。一部の通販を除いて唯一無二のカットです。
(通販用は原石の数が揃う物だけを量産している。1点物とは原石のクオリティが異なる。)
光を反射させる技をカットにこめるには
透明度の高い原石でなければ効果が発揮出来ません。
だからムンシュタイナーは、特に原石選びに厳しいのです。


ドンペドロ小.jpg
上はムンシュタイナーの最も有名な作品
“ドン・ペドロ”
高さ35cm、10.363ctの大きさを誇る巨大なアクアマリンの作品です。
しかし元々の原石はこの10倍あったというから驚きです。
なるべく原石を削らないようにカットする潮流に逆らった追究は後に認められ
ムンシュタイナー・カットが世に知られるきっかけとなった作品になります。
現在はアメリカ・ワシントンDCのスミソニアン博物館に寄贈されています。


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現在、ドイツのムンシュタイナー工房は
息子のトム・ムンシュタイナー氏に引き継がれ
ムンシュタイナー・カットはさらなる進化を遂げています。
特に“折り紙カット”はその名前から察する通り
日本の為に開発されたカッティングです。

芸術を身に着ける・・・なんてステキなんでしょうか。
ファッションも秋物にチェンジし始めたこの季節に
ぜひ、“ムンシタイナー”を。


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2018夏ジュエリー語り [ファッション情報]

2018夏ジュエリー語り

こんにちは。
猛暑どころか酷暑とは、怖い夏になりました。

今月はハイブランドのジュエリーを見ていきましょう。
夏休み、旅行や帰省という方も多いでしょうが、クールシェアという言葉も流行っていますね。
どのブランドでも続々と新作が発表されていますし、
非日常の美しさで暑さを忘れてみてはいかがでしょう?
三菱一号館美術館のショーメ展も魅力的です。


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ヴァンクリーフ&アーペル
「ブトン ドール(Bouton d'or)」からの新作コレクション。
名前の通り、ボタンの中でもパイエット(スパンコール)がモチーフ。
なかなか印象的なデザインです。
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本物のスパンコールなら裁縫の技術がものをいうところ、金属で再現したらどうなるか…
ハイブランドのこうした作りの緻密さは芸術的です。
プライスが見合わないと言う人がいますが、
だからと言って工賃と人件費と宣伝費と諸々経費考えると安くなるはずもなし?
ジュエリーを選ぶ際は、見た目だけではなく作りの違いも感じていただきたいものです。

ターコイズ×ラピスラズリ、クリソプレーズ×オニキス、PGベース×ダイアモンド他、4色で展開。
また銀座本店では愛らしい「ル スクレ」コレクションが8月末まで展示されているようですね。



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レースの切れ端をカラフルな宝石に置き換えるというユニークな発想から生まれた
「Dior Dior Dior (ディオール ディオール ディオール)」
名前の通り、ディオールの新作。色石のぜいたくな遊び、
これぞジュエリーと言わんばかりの豪華さです。
それでいてレースの繊細さが根付いています。


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ミキモトはリボンをモチーフにしたシリーズを展開。
ブランドらしく日本的な上品さでまとめられたデザイン。

こうした布類をモチーフにしたジュエリーを比較する時、
曲線美やフィット感はもちろんのこと、
元になった素材の「らしさ」をどこまで取り入れるかという計算の違いが面白いです。
(3:7とか6:4とか)
ファッションにおいて性別の違いを出したい場合、
リボンやレースがもつ質感は「女性らしさ」の重要なファクターですし
(男性が身につけない素材感/やわらかさ、曲線、繊細といった優しさをイメージさせる 等)、
自由な造形はインスピレーションが無限に湧いてくるモチーフといえるでしょう。


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Cmix-02小.jpg
最後にCHANELから屏風をイメージした「コロマンデルコレクション」。
コロマンデル屏風とは中国の漆塗り屏風のことで、
ジャポニズムとは異なりますが東洋の家具から着想を得た一つの形として見ると楽しい。

日本でも漆芸を取り入れたジュエリーで活動している方はいるようですが、
実験的なもので終わらないでいただきたいものです。
伝統工芸を活かす手段としてジュエリーを作るのか、
ジュエリーのデザインを実現する一つの技法として利用するかで全く方向性が異なりますが。
高岡市など彫金はじめ技術の養成に力を入れている地域もありますし、
デザインも作りも日本の粋を集めた、というジュエリーがあれば見てみたいですね。



それでは、良い夏をお過ごし下さい。(M)

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